Samsungから最上位Androidタブレットの新モデル「Galaxy Tab S12」シリーズが発表されました。新プロセッサの採用や冷却機構の強化が図られた一方、最上位モデルは27万円を超える設定となり、従来モデルからの価格改定が大きな話題になっています。
この記事の結論
Galaxy Tab S12シリーズは、新チップMediaTek Dimensity 9500の採用によりNPU性能が最大61%向上し、放熱機構も刷新されました。一方で、最上位のS12 Ultraは27万1490円(税込)からとなり、前モデル比で約8万円の値上げとなっています。基本構造の多くは据え置きのため、クリエイティブ用途での処理能力や冷却性能を重視するかどうかが主な判断材料です。

Galaxy Tab S12シリーズの基本構成はどう変わった?
今回発表されたラインナップは、14.6インチの大画面を備える「Galaxy Tab S12 Ultra」と、12.6インチの「Galaxy Tab S12+」の2機種です。前世代のTab S11シリーズではプラスモデルの展開がなかったため、プラスモデルとしては約2年ぶりの登場となりました。
両モデルともに日本国内では2026年10月7日に発売が予定されています。カラーバリエーションはグレーのみの単色展開です。発売に先駆け、東京のGalaxy Harajukuや大阪のGalaxy Studio Osakaなどの体験ストアでは実機の展示が始まっています。
本体の基本機能としては、付属のスタイラスペン「S Pen」が同梱され、本体上部に磁石で装着できる設計が引き継がれています。外部モニターに接続してデスクトップ風の画面で操作できる「DeXモード」や、他端末との連携機能「Quick Share」も搭載されています。また、IP68規格の防水防塵性能や4基のスピーカーも備えています。
MediaTek Dimensity 9500搭載による処理性能の向上幅
Galaxy Tab S12シリーズにおける最大の変更点は、処理プロセッサとして「MediaTek Dimensity 9500」が採用されたことです。
前モデルのGalaxy Tab S11 Ultraに搭載されていたDimensity 9400+と比較して、処理性能の向上が公表されています。具体的には、AI処理を担うNPUの処理能力が最大61%向上し、CPU性能は19%、GPU性能は17%の向上が示されています。
このチップ刷新に合わせて、熱を効率的に逃がす「3Dベイパーチャンバー」も新設計となりました。高負荷のかかる作業でも過度な発熱を抑える構造となっており、Adobe PhotoshopやLightroomといったクリエイティブ向けアプリでの作業負荷に対応する設計です。
メモリ容量は標準で12GBとなっており、Galaxy Tab S12 Ultraの1TBストレージ構成のみ16GBが割り当てられています。内蔵ストレージは256GBから選択可能です。

Galaxy Tab S12 UltraとS12+の仕様の違い
最上位モデルの「Galaxy Tab S12 Ultra」と、標準寄りの大型モデル「Galaxy Tab S12+」では、画面サイズだけでなく外観やカメラ、バッテリーに違いがあります。
S12 Ultraは14.6インチのディスプレイを搭載し、厚さは5.1mmに抑えられています。バッテリー容量は11600mAh、背面カメラは13MPと8MPのデュアルカメラ構成となっており、これらの基本寸法やバッテリー、カメラのスペックは前モデルの仕様を維持しています。
一方のS12+は12.6インチで、過去のGalaxy Tab S10+(12.4インチ)と比べてわずかに画面が大きくなっています。本体の厚さは5.3mmとUltraよりわずかに厚みがあり、ベゼル幅が確保されているため画面内にインカメラ用の切り欠きがありません。背面カメラは13MPのシングル構成です。
S12+のバッテリー容量は10600mAhとなっており、Tab S10+の10090mAhやTab S11の8400mAhと比較すると容量が増加しています。
| 項目 | Galaxy Tab S12 Ultra | Galaxy Tab S12+ |
|---|---|---|
| 画面サイズ | 14.6インチ | 12.6インチ |
| 本体の厚さ | 5.1mm | 5.3mm |
| 搭載チップ | MediaTek Dimensity 9500 | MediaTek Dimensity 9500 |
| バッテリー容量 | 11600mAh | 10600mAh |
| 背面カメラ | 13MP + 8MP(デュアル) | 13MP(シングル) |
| メモリ (RAM) | 12GB(1TBモデルのみ16GB) | 12GB |
| 開始価格(税込) | 27万1490円(256GB) | 26万1580円(256GB) |
約8万円の値上げとなった日本国内価格の現状
処理性能の進化が見られる一方で、日本国内の販売価格は事前の予測を上回る設定となりました。
Galaxy Tab S12 Ultraの国内価格(税込)は、256GBモデルが27万1490円、512GBモデルが30万5580円、1TBモデルが37万3780円です。前世代のGalaxy Tab S11 Ultraの発売価格が19万3600円(税込)だったため、開始価格ベースで約8万円(7万7890円)の値上がりとなっています。
ギズモード・ジャパンの報道によると、米国でのドル価格の値上げ幅は約200ドル(約3万5000円相当)にとどまっており、国内価格の上昇幅が際立つ結果となっています。また、S12+の国内価格(税込)については256GBモデルが26万1580円、512GBモデルが22万7480円と案内されています。
同時に発表された純正キーボードアクセサリーについても、上位の「Pro Keyboard」が5万9400円(税込)、「Book Cover Keyboard Slim」が2万1000円(税込)で提供されます。なお、これらのキーボードは前モデルのTab S11 Ultraでも利用可能な仕様となっています。

性能重視か据え置き判断かを分けるポイント
今回のGalaxy Tab S12シリーズは、チップセットの更新や冷却機構の改良という内部性能の強化が中心であり、外観デザインや画面仕様、カメラなどの基本構成は前モデルから大きな変更がないマイナーアップデートにとどまります。
そのため、前世代の上位タブレットをすでに利用している場合、約8万円の価格差に見合うだけの処理能力やAI処理性能を必要としているかが判断の分かれ目となります。Adobe PhotoshopやLightroomなどの重いグラフィック処理や負荷の高い作業を日常的に行う用途であれば、Dimensity 9500と新しい3Dベイパーチャンバーの恩恵を受けられます。
一方で、動画視聴やWeb閲覧、一般的なノート作成などの用途であれば、既存モデルでも十分に動作する範囲と言えます。購入や乗り換えを検討する際は、Galaxy HarajukuやGalaxy Studio Osakaなどの展示拠点で実際のサイズ感や重量バランスを確認することが、判断材料の一つとなります。
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